マインドフル・セルフ・コンパッション (MSC)は、マインドフルネスと心理療法の統合分野におけるリーダー、クリストファー・ガーマー博士と、セルフ・コンパッション研究の先駆者であるクリスティン・ネフ博士によって開発されました。
MSCでは、マインドフルネスとセルフ・コンパッションの両スキルを身につけることで、感情的なレジリエンスや精神的ウェルビーイングを高め、より健康的な毎日を過ごすことを目指します。
まず初めの一歩となるのは、マインドフルネスによって私たちの困難な体験に暖かな気づきを向けること。ここでいう「困難な体験」とは、自分の中に立ち現れるネガティブな思考や感情、身体感覚をも含みます。次のステップが、セルフ・コンパッション。苦しみのなかにある私たち自身に愛情のこもった気づきを向けることです。マインドフルネスとセルフ・コンパッションが合わさることにより、人生で出逢うさまざまな課題に直面する際、自分自身と深く、暖かく繋がっていることができるのです。
私たちの多くは、近しい友が苦しんでいるのを目の当たりにするとコンパッションを経験します。もしも、あなた自身が苦しんでいるときに、友人に対して感じるようなコンパッションを自分に向けることができたら、どのような感じがするでしょうか。苦しみに直面したとき、大きな失敗をしたとき、そして、自分が今のままでは足りないと感じるような瞬間…。必要なのは、実はとてもシンプルなこと。あなたのコンパッションの輪のなかに、あなた自身を加えるだけでいいのです。セルフ・コンパッションの実践は、実は難しいことではありません。
多くの研究により、セルフ・コンパッションが感情的健康(ウェルビーイング)や人生の困難を乗り越える力(レジリエンス)を向上させることがわかっています。不安や鬱を軽減したり、正しい食生活や運動の習慣化を助けたりするだけでなく、対人関係の満足度と深い関連があることも知られています。セルフ・コンパッションは私たちが人としてより自分らしく、より豊かに生きるための内的な強さであると言えるでしょう。そして何より幸いなことに、セルフ・コンパッションは誰でも学ぶことができるのです。
MSCであなたが学べること:
- 日常生活におけるマインドフルネスおよびセルフ・コンパッションの実践。
- セルフ・コンパッションについての心理学的な理解。
- 大切にしたい価値観に沿った人生を送るための自己理解
- 難しい感情を上手に扱うスキル
- 自己批判ではなく、優しさを持って自分自身を動機付けること
- 困難な人間関係との向き合いかた
- ケアする立場にある人のバーンアウト(燃え尽き)の防ぎかた
- 自分自身をポジティブに評価し、感謝の気持ちを持つこと
- 簡単なセルフ・コンパッションのスキルを他者に教えること
MSCはマインドフルネスをベースにしたコンパッションのトレーニングです。また、MSCは一般の方を対象としており、参加にあたってマインドフルネスや瞑想の経験は必要ありません。
MSCは癒し効果の高いプログラムですが、セラピーではありません。プログラムの目的は参加者個々人がマインドフルネスそしてセルフ・コンパッションのリソースを構築することであり、身体的および精神的な医療に変わるものではありません。
MSCコース費用とお申込み
オンラインMSCコース(日本語)の参加費は640ドル(コース開始1ヶ月前までに全額支払う場合は570ドル)です。講師からの指導、ガイド付き瞑想の録音等の資料はこの費用に含まれます。
ご都合により最初のセッションに参加できない場合、またはセッションに2回以上参加できないことが既にお分かりの場合は、次の機会に参加することをお勧めします。
スケジュールとお申込みに関してのお問い合わせ:nmorita@health.ucsd.edu